ギター女子とのトーク 106 『派手な一日』
8月〇日、今日は、20代の女子生徒さんの日だった。
彼女は不定時、つまり毎週、何曜日の何時とは決まっていない設定、いつも来る曜日や時間が違う子だ。
午後2時半に来て、順調にレッスンをしていたが、急に雷が鳴り出して、雨も強くなってきた。
『ドゴーン、ドゴーン』、と雷が鳴り、ちょっと怖いかな?、と言うくらいの近そうな雷だった。
「〇〇ちゃん、すごいよねえ?」
「ええ、すごいですねえ?」
それでも、レッスンを続けていたら、雨が、『バッシャーン、バッシャーン』、と、ほんと、バケツをひっくり返したように、教室の平たい屋根に、なだれ落ちてくる。
そのあとすぐ、たてつづけに雷の大きな音がして、買ったばかりのテレビに砂嵐が起こって、数秒後に画面が落ちてしまった。
「やっ、やばい!、〇〇ちゃん!、ちょっと中断するね?、いい?」
「はい!、いいですよ!」
それから、私は、機械のコンセントを全部抜いて、電気も消した。
そう、雷は、1キロ先に落ちても、コンセントを伝って、テレビやパソコンなどの電子機器を、壊してしまうことがあることを、知っていたからだ。
まあ、今回は私が使っている、雷ガード機能のある電源タップが作動してくれただけなのだろうけど、、、。
そう、私は以前、かの有名ミュージシャンも、MACをそれでやられた!、と、キーボードマガジンに書かれていたのを、読んでいたのだ。
彼女が、
「先生、天気予報はアメダスが良く当たりますよ。」
、とスマホを見せてくれた。
大分は、鹿児島あたりから続く線状降水帯の始まり?、の位置にどっぷり入っていた。
「こりゃあ、北に進んでいるとすれば、当分雨や雷は続きそうだね?」
「ええ、そうですね。」
昼間とはいえ、少し暗い中で私と彼女は、ずっと気まずい空気の中で、雷が止むのを待っていた。
あまりに話すことがなくて、つい私は、
「〇〇ちゃん、今日はこのままだと、ここに泊まらないといけなくなるかもね?」
「いえ!、先生、私は何がなんでも、帰りますー!」
「うん、ずいぶん、嫌われたもんだねえ?、あはは、、 」
「うふふ、、」
そんな、おとなの会話をしているうち、15分くらい経ってだろうか?、嘘のように雷は止んだ。今日はその分、15分延長レッスンした。
うん、良かったね!
そのあと、夜、8時に、府内大橋で、ゲリラ花火が打ち上げられた。
わずか、5分だったけど、綺麗だった。