レッスン風景 69 「成長 2(1の続き)」
60代のお茶の水博士似の、ダンディーな生徒さん。
彼は、もう6年目に入っている。
ここ数年は、『Jazzアドリブ』、を習っている。
まあ、私は、ラリー・カールトン、リー・リトナー、パット・メセニー、ロベン・フォード、などの、どちらかというと、フュージョン系が好きで、少しコピーして弾いたりしたことはあるが、『もろJazz』、は、ほとんど聴いたことがないし、弾いたこともなかった。
ただ、『Jazz理論』、の初級・中級・上級は、ある専門学校の理論書を買って、勉強したことはある。
私はそれを、自分のオリジナル曲の作曲・編曲・アドリブなどに、生かしてきた。
それだから、たまに、『先生のギターはJazzっぽいですね?』、とか言われるのだろう。
だけど、私が思うに、私のギターは、『もろJazz』、とは、ほとんど関係がない。
彼は、『それでもいいので、教えて欲しい』、ということだったので、私も一緒に勉強する感じで、教え始めた。
ここ、3年くらいで、ペンタトニックや、メジャースケール、ドリアン、エオリアン、ミクソリディアン、ブルーノートスケール、オルタードスケール、などを教えた。
最近はコードトーン+テンションなどで、簡単なフレーズを指定して弾いてもらっている。
練習時間がなかなか取れないらしく、進みはゆっくりだが、今日、
「〇〇さん、3年前、アドリブを始めたときに、ちょこっとやった、ペンタトニック一発か、プラスb5くらいで、この曲(ペンタ一発でも基本弾ける曲)に合わせてアドリブしてみてくださいな?」
「ええ?、あ、はい、、、」
すると、彼にしては珍しく、スラスラッと指が動いて、結構いいアドリブが出来てるじゃあ、ないですかー
「〇〇さん、3年前にこれ、全然出来なくて、それから全く他のことを教えてたのに、今日、出来るようになってるじゃないですかー
、、、そうなんですよね?、ギターって、あることをやってると、それが基本の栄養として体に染み込んできて、全くやってなかったことが、出来るようになる事があるんですよねー。」
「ええ、私も、我ながら結構弾けてたので、びっくりしましたー」
そうそう、私は、『Jazzアドリブ』、は、生徒さんに教えるときしか弾いてきてないけど、私もゆっくりではあるが、上手くなってきている。
まあ、簡単なことしか、弾いてないですけどね?
生徒さんよりも、数歩、前に行ってれば、いいかなあ?、と、、、
うん、みんな、徐々に成長していってるんですねー。