ギター男子とのトーク 97 「考えるということ 2」
9月◯日、、今日は60代のダンディーな男性の日だった。
彼はJAZZやBLUESのアドリブ講座を受けている。
「先生、やっと先週、私が理論で迷ってたとこが、理解できました。
Cのドリアンというのは、キーがBbとかのダイアトニックコードとして出てきた、Cm7の時などに、Cのドリアン、すなわちDのドリアン(レミファソラシドレ)の配列をドの音から始める、ということですよね?」
「ええ、そのとおりです。ド・レ・ミb・ファ・ソ・ラ・シb・ド、です。」
「いやー、音楽って奥が深いですね~?」
「はい、でも、ここは序の口です。
ちなみに、〇〇さん、8フレットのポジションでCのドリアンを弾いてみてもらえますか?」
「えーっと、このドから、レミファソラシドレと言いながら、弾いていけばいいんですね?」
「はい、よくできました。
今度はこれを覚えるのに、もうドレミも捨てて、6弦の8フレットから順番に、指番号、134・13・7フレットから124・124・8フレットから指番号、134・134と、形で覚えればいいんです。
あと特徴音のラの音だけ覚えておけば、ドレミのこともそんなに考えなくてもいけますね。」
「はあ!、そんなふうにやっていくんですね?、私はずっと、ドレミとか、M3度とか完全5度とか、考えて弾いていくんだろうな?とか思ってましたー」
「ええ、頭のいい人とかは、その方がお得かもしれませんが、私たち、頭の回転が悪い者(失礼!)は、この方法でやった方が早く弾けるようになると思います。」
「なるほど! 先生はじゃあ、弾くときはあまり考えてないんですね?」
「う~ん、そうですね、次はCのドリアン、次はFのオルタードを弾こう!くらいですかね?」
「なるほど、、、。」
「あっ!、でも、〇〇さんはまだ、指板上のどこが何の音か、ほとんど覚えてないんで、それは早めに覚えた方がお得だと思いますよ!」
「それはどうやって、覚えたら、、、」
「うん、丸暗記ですね!(笑)
自分で自分にポーンと指板を押さえて、『ここは何の音?』、ってクイズを出していくといいですよ。
私は中学生の時にそうやって2週間くらいで覚えたと思います。
そのおかげで、今はギターの指板に、ドレミが書いてあるように見えます(笑)」
「へえー、すごいですねー。私はいつ覚えられることか、、、」
「いやいや、そこは大したことではないですよ。
ただ、ギターの理論を考える時に、深く考えた方がいいんだろうけど、公式みたいなものが掴めたら、深く考えなくても、弾ければいいんだ!ってことも、けっこうあるんで、そこは頭脳のオン・オフを賢く使い分けていった方が、上達の能率がよくなると思います。
とは、いっても私はレッスンの時しか、Jazzは弾かないんで、なかなか上手くならないですけどねえ、、。
頭で理解したあとは、やっぱ弾いていかないとダメですねえ」
まあ、バランスの違いこそあれ、何事も、頭と体(心と体)で進んでいくものなんで、そこは両方使っていかないと、上手くいかないですね。