レッスン風景 42 {きっ!君はっ!7 (6の続き)}
彼女は「スピッツ」の曲だったっけ? 2曲を、かいつまんで弾いた。
うん、「ほぼ初心者」だね!(笑) 本当に「雑」な弾き方だった。でも、なんとか曲の流れはつかめていた。
ウチに初心者から習い始めた人の2.3ヶ月くらいの腕かなあ? いやもうちょっとは長いかな?
いやしかし、フォームや弾き方が良く無いところが多いねえ。
「〇〇ちゃん、コードのCはね、6弦の開放弦はこうやって親指でミュートするか、薬指の先っぽでミュートした方がいいよ! 6弦の開放弦は出しても間違いじゃないけど、正確にはConEになって響きがボワ~ンってなるからね。それとAmは中指と薬指が逆ですね。
ストロークもちょっと強すぎだね。」
「へ~、そうなんだあ? 誰も周りに教えてくれる人がいなくって、、、。」
それから、彼女が持って来てた楽譜を最初の2ページくらい教えたら、何度も引っかかりながらも、雑だけども、ちゃんとついてきた。
本人は気づいてないけど、ある種のスジの良さが見え隠れする。
「でも、〇〇ちゃんみたいに可愛かったら、10月までの3.4曲もさっき弾いてもらった「スピッツ」の曲みたいな感じで、多少雑でもみんな〇〇ちゃんの可愛さに見とれて気づかないんじゃないかなあ?」
「先生ったらっ!(調子がいいんだから〜、、、) そんなことはありません!! 下手なのバレバレです 」
「うっ!!(いい加減なことを言ったのが)バレたかあ?(笑)」
彼女は、「先生に習ってみて、この1年間で今日が一番充実したギターを弾くことができたわ!」、と言って帰っていった。
二日後に彼女から、「習いたい!」、との電話があった。