音楽回顧録 18{ 高校三年、文化祭、予選 2 }
ついに文化祭の予選当日だ 朝早く、音楽教室で練習してもいいよ!、という許可を音楽の先生にもらったんだ。
音を合わせてみると、初めてなのに、練習期間たったの3日なのに、ベースのK君はバッチリで、ボーカルの?君も多少、音程は狂うが(笑)、パンチがあって良い!
みんなで、「僕たち、バッチリだね!今日は合格するに間違いないね!頑張ろうね!」、っと言い合ってお互いの授業へと向かった。
放課後、いざ、本番、うん、いい感じ、ドラム・ベース・ギターっていうスリーピース、 トリオ?っていうシンプルでブラックなツウ?っぽい演奏にヴォーカルがかぶさってきて、いい感じである。
中盤、「待ってましたあ! いよいよギターソロを弾くぞー!」、って時に、ヴォーカルが順番を間違って、2番を歌い出してしまった。
「ああ!やばい これでは見せ場のギターソロがなくなってしまう!」
、ということで、メンバーに目配せして、もう一回、リードギターのところに戻ってもらうことにした。
阿吽の呼吸で、ギターソロのところに、アドリブでドラム・ベースが戻ってくれた。
だが、あれれ? 今度は私がオロオロして、原曲のリードギターのフレーズを丸ごと真っ白に忘れてしまったんだ。
仕方なく、私は人前で生まれて初めてのアドリブをすることとなった。
ペンタトニックとマイナースケールの混合フレーズだった。
今も、その音源が残ってて、数年に1日、聴くことがあるが、いや〜スリリングですねえ〜。 予選には落ちたけど、決して悪い演奏ではなかった。
もちろん当時もヴォーカルを恨んだり文句を言うことはなかった。
ちゃんとドラム・ベースが戻ってくれたのに、とっさの出来事に舞い上がって、対応しきれなかった私の能力不足である。
ただ、練習はもうちょっとみんな揃って、何ヶ月も前から、何十回もきちんとやらんといけんなあ!、という教訓をしみじみと感じたのであった。