ギター男子とのトーク 104 「天才的な音楽物理学者?との対峙」
2月◯日、今日は60代のダンディーな男性の日だった。
私は生徒さんを、芸能人やアニメの登場人物に例えるのが好きなんだが、彼の場合、なかなかいい例えが浮かばなかった。
しかし、毎回レッスンした後に、
「うーん、誰かに似ているんだけどなあ?」
そして、今日、確信した。
そう、彼は、『鉄腕アトム』、の中に出てくる、『お茶の水ハカセ』、に似ているのだ!
うん、これからは密かにそう思うようにしよう!
彼は大学は文系だが、理系専攻(私は大学に入っていないが、、)、の私より、音楽を理屈で解釈するのが好きみたいだ。
それは、音楽理論を勉強するときには、彼の頭は回転が良く、ちゃんと私に付いてきて理解できてるが、実技になると、理屈を持ってして、指の動きを制御しようとしすぎて、よく動かなくなってしまっている。
「先生、1小節に8個、音が入るとして、ドレミファソラシドと弾いた時は、ミが2拍目の頭で、ファが2拍目の裏、次にレミファソラシドレも同じように分析して、ミファソラシドレミ、ファソラ、、、も、、、とやっていけば、何か音とリズムの関係みたいなものが、捉えられるような気がするんですけどー、、。」
「エッ、〇〇さん、そんなややこしい考えはやめてください
今、聞いてて僕は頭が、『クラクラ』、してきましたよ! そんな考え方をしていたら、『ボケ』ますよ!(笑)」
「あははっ!(笑)。やっぱり変な考え方でしたかー」
「ええ、リズムも、ドレミを指板上で覚えるのも、あまり考えずにそのまま、つまり、『直(ちょく)』、で覚えてくださいねー。」
「なるほど。わかりましたー。」
「うん、でも、〇〇さんのいつも持ってくる変わった考え方を、実践を伴って、もし、スピーディーに体現できたら、もしかしたら天才的な新しい理論を持ったギタリストとして、世界に名を知らしめることもあるかもしれませんね。
でもまあ、普通、無意味ですね。『直(ちょく)』で進んでください。」
「あははっ。そうですね!(笑)」
彼は、頭が良いぶん、逆に時々、変な理論を持ち込んで、『暴走』、しそうになるんで、私が普通のまっすぐな道に戻してあげないといけないのであった。