ギター女子とのトーク 118 『センセ?、私、すぐ戻ってくる。』
8月◯日、今日は、中学1年の時に入ってきた、中学3年生の女の子の日だった。
今月で、約2年ちょっとになるかな?
彼女は、アニメと漫画が好きで、人間の出るドラマとかには、興味がないそうだ。
さらに、人間のアイドルとかにも興味がなく、人間の男の子にも興味がないらしい。うん、そういうとこ、可愛いと思う。
で、オタクっぽいか?、というと、そんな感じは全くしない。
ハキハキ話すし、礼儀正しい、明るくさわやかな子だ。
学校では、重要な役職にも、ついているらしい。
で、アニメの曲といえば、ヘビメタっぽい音楽が多く、彼女は中でも簡単そうな曲をこなしてきて、今はリードギターに挑戦している。
しかし、もう、8月になり、夏休みも終わったんで、いったん教室を休んで、受験勉強に専念することになった。
勉強は良かったり悪かったり、(誰でもそうだが、、、)するらしいが、おおむね良い方で、有名な進学校たちもほとんど通りそうだが、第一志望だったところは、彼女の家から自転車で通うのは遠いので、近くの、これまた有名な進学校を受けることにしたらしい。
「〇〇ちゃん、今日でいったん、お別れだと思うと、少し寂しいね?」
「うん、さびしい。でもセンセ?、私、高校に入ったら、すぐまた習いにくるね。」
「ああ、そうなの? それっていつ頃になるの?」
「うん、3月の初めに受験があるから、4月には戻ってくるよ。」
中・高の女の子はほとんどみんな、タメ口だ。うん、そういうとこが可愛い。
「うん、じゃあ、勉強、頑張ってね。」
「はーい。」
最後にドアのところで、彼女はクルンとした目で私を見つめ、一礼して帰っていった。
帰りぎわ、迎えにきたお母さんが、カレーやピーナッツ類をくれた。