レッスン風景 74 「プシュー!!」
◯月◯日、今日は、小学校2年生の、『崖の上のポニョ』、の宗介似の、かわかっこいい男の子の日だ。
彼はエレキギターのコースで、1曲目は3ヶ月でエレキの曲が弾けたが、2曲目はアコギの曲で、コードが主体の曲に、エレキギターで挑戦している。
アコギでエレキの曲を弾くのは、チョーキングがアコギの太い弦では、厳しかったり、高フレットの曲は弾けなかったりする。
その逆の、エレキでアコギの曲を弾くのは、可能だ。まあ、でも、アコギ特有のあの綺麗な音は、出せないが、、、
彼はエレキの、運指練習や、リードギターのところでは、非常に力が入りすぎる傾向にある。
よって、今のところ、右手も左手もこわばってしまい、あまり速く動かせていない状態が続いている。
いつも私が、『力を抜くように!』、と言うんだが、どうしても力が入ってしまうらしい。
YOUTUBEとかで、プロのギタリストが、カッコつけて激しく弾くようなパフォーマンスを見て、誤解する人は多いみたいだ。
そういう時は、彼らの体の動きにとらわれずに、手だけを見て欲しい。ほとんどが軽く弾いてるのに、気づくことだろう。
もし、力いっぱい入れて弾いていたら、2時間くらいのライブで、手が持たないだろう
そこで、今日も彼が、力いっぱい入れて弾いていたので、いつもと注意の仕方を変えてみた。
「〇〇君、『全集中』、しないで、もっと楽に弾いて」
すると、彼はすぐに、私が、『鬼滅の刃』、の事を持ち出したのに気づき、
「水の呼吸、いちのかたー、みなもぎりー!、プシュー」
とか叫んで、なんか、刀で切るような仕草をした。
彼の心は、『鬼滅の刃』、一色になっていた。
付き添いの美人のお母さんの顔を見たら、『この子ったら、もう~」、という顔をしていた。
私は、
「ホー、すごいね? でも〇〇君、鬼滅はもういいから、もうちょっと軽く弾いてよね?」
「うん、、、。」
私は、『鬼滅の刃』、は観たことがないが、『全集中』、と言う言葉があるのは、テレビで知っていた。
うん、逆効果になってしまった。(笑)
彼とは、こういった感じで、楽しくレッスンが進行している。
挨拶も返事もちゃんとする、良い子だ。