今日は、習い始めて4か月くらいになる、50代の男性の日だった。
彼の音楽的希望は、一生、人前で弾きたくはなく、一人でただ、好きな曲を弾いて楽しみたい、ということだった。
それでは少し、寂しい気もするが、仕事で忙しい彼の立場を考えると、分からなくもない。
よって私は、彼の希望通りに教える事にした。
私の教室は、全て希望通りに、、、、というわけにはいかないこともある。
例えば、『何日までにこの曲を弾けるようにして欲しい』、とか、『難しいこの曲をすぐ弾けるようにしてほしい。』、『自分の好きな時に、例えば今日、ポーンと習いに来たい。』、とかいう、無茶振り等には、答えられないが、時間の猶予さえもらえれば、結構、自由度が高く対応できる方だと思う。
彼は、以前、ある大手系出身の先生の、レッスンを受けていて、ある意味、マニュアル通りで、嫌な曲もさせられていたが、あとあと考えると、とても良かったと思えたそうだ。
私も、そういうところとは、教え方は全く違うのだが、そういう教え方も、否定するものではないし、それも時には生徒さんの役にたつ、と思っている。
さて、私も昔、大手の河合楽器で、11年くらい教えていたのだが、私の在任していた時期は、河合からは全部、教え方を任されていたので、私特有の教え方で、自由にやらせてもらっていたのだった。
それは、そう、ある種、私の特許みたいなもので、自由度の高い、今の多分、誰にも真似のできないであろう?、教え方につながっていると思う。
ああ、なんか意味深に取られかねない様な文面になってしまったが、私の教え方はそれほどには、特殊ではないか?、とは思われるけど、、、。
しかし、で、それで、彼の、
「ここで習えて、凄くいいです。なんか、ここで集中して弾いていると、頭がスーっとする感じがするんですよねー。そして、自分もここまで弾けるようになったか!って、、。』
「うん、◯◯さん、まだ全然、弾けるようにはなってないですよー。まだ、一曲も合格してないじゃないですかー、、。」
「いや、ほんと、私的には満足してますー。」
うーん、私的には、もっと、きちんと結果を目に見える形で、残していってあげたい!、と思って教えているのだが、彼はとても満足してるみたいなんで、今のところ、まあ、いいか?、、、